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IT系ラーニング_サービスマネジメント

サービスデリバリ

通称『赤本』と呼ばれ、主に中長期的なITサービスの計画と改善していくための活動。
5つのプロセスで構成され、それぞれのプロセスごとに異なる役割と責任を持たせています。

プロセス 概要
サービスレベル管理 サービス提供者と利用顧客の間で合意したサービスレベルを管理するプロセス。
ITサービス財務管理 ITサービスの提供に必要なコストとITサービス利用に伴う収益性を管理するプロセス。
可用性管理 ITサービスの提供に必要なシステムとマンパワーに関する可用性を管理するプロセス。
ITサービス継続性管理 ITサービスの提供が停止した場合の顧客への影響を最小限に防ぐことを目的としたプロセス。
キャパシティ管理 利用顧客が要求するサービスレベルに対し、システムに将来必要とされるリソースを管理するプロセス。

サービスレベル管理

事業者と顧客の間に結ばれるサービスレベルを具体的に維持管理していく為のプロセスです。

ITILにおけるサービスレベル管理は企業における「事業部門」や「経営部門」と「IT部門」間に設定されるものを第一とし、それらの部門をIT部門に対する顧客と位置付け、実際のサービス利用者をユーザあるいはエンドユーザと位置づけています。

サービスサポートプロセスで定義されているインシデント管理などのプロセスがユーザ向けであるのに対し、サービスレベル管理は顧客向けのプロセスです。

安定したITサービスを提供するために、「サービスレベル契約(SLA)」や「サービスレベルマネジメント(SLM)」を実施して、運用管理を図ります。

サービスレベル契約(SLA)

エンド・ユーザーに提供するサービスの品質のことを一般にサービスレベルと呼びます。
提供するサービスの内容と範囲、品質に対する要求(達成)水準を明確にして、それが達成できなかった場合のルールを含めて、あらかじめ合意しておくこと、あるいはそれを明文化した文書、契約書のことです。

サービスレベルマネジメント(SLM)

ITサービスをはじめとした各種のサービスにおいて、サービス提供者と委託者があらかじめサービスのレベルを明示的に合意し、それを達成するために「モニタリング」「レポーティング」「レビュー(チェック)」「改善」といった定常的なプロセス(PDCAサイクル)を回して、サービスレベルの維持あるいは継続的な品質向上を図るマネジメント活動のことです。

サービスレベルマネジメント(SLM)

キャパシティ管理

情報システム全体の処理能力を管理・調整することで、コンピュータや記憶装置を利用する各部門が必要とするデータ処理量やサービス品質を見積もり、それに対応できるようにコンピュータの能力を割り振るための作業の総称です。

キャパシティ管理

可用性管理

可用性管理の目的は、ビジネスの達成目標を満足するために、費用対効果が高く、継続した一定レベルの維持・管理であり、ビジネスの継続を保証する意味でも非常に重要です。

項目 説明
可用性 利用者がITサービスを利用したいときに確実に利用できること。
信頼性 障害やトラブルがないこと。
保守性 障害が発生した場合、通常運用状態へ復旧力に優れていること。
サービス性 運用業務を外部または組織内のシステム部門などに委託している場合に、契約内容または合意内容を達成していること。
可用性管理で扱われる項目
平均修理時間(MTTR:Mean Time To Recovery)
「ダウンタイム」と呼ばれ、障害が発生してから復旧するまでにかかる平均時間のことです。
この値を減らすためには、故障個所の特定をしたり、修理をしたりする際の手順をきちんと決めておく、修理部品や予備機をすぐそばに常設しておく、といった方法が考えられます。
平均故障時間(MTBF:Mean Time To Failure)
「アップタイム」と呼ばれ、障害が復旧してから次の障害が発生するまでの平均時間のことです。
この値を増やすためには、より信頼性のある機器に交換する、機器を多重化する、前述の分析手法を用いてSPOFを特定し、あらかじめ見合った対応をとっておく、といった方法が考えられます。
平均システムインシデント間隔(MTBSI:Mean Time Between System Incidents)
連続する2つのインシデント間の平均時間のことです。
MTBFとMTBSIの値を分析することで、障害の発生頻度とそのインパクトが分かります。
可用性管理で扱われる項目

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