Excelでは、数式の中に特定のセルを指定することができます。これを「セル参照」と呼びます。
セル参照には「相対参照」「絶対参照」「複合参照」の3つの方法があり、複合参照は相対参照と絶対参照を組み合わせたものです。
例えば、A1からC3に数値が入力されているとします。セルE1に「=SUM(A1:C3)」の数式があればA1からC3までのすべてのセルの数値が合計された結果が表示されます。
この数式をセルE2にコピーすると数式は「=SUM(A2:C4)」となって、範囲が下に1行ズレます。また、セルE1の数式をF1にコピーすると数式は「=SUM(B1:D3)」となり、範囲が右に1列ズレます。このようにコピーしたセルが相対的に変化してくれるのが「相対参照」です。
数式を「=SUM($A$1:$C$3)」に修正して、下にコピーまたは、右にコピーした場合は、数式は「=SUM($A$1:$C$3)」のままです。つまり、列も行も固定されていることなり、これが「絶対参照」です。列、行を固定するための「$」を付けます。この「$」はF4キーを押せば付けられます。
複合参照には列だけ固定するパターンと行だけ固定するパターンがあります。
列だけ固定するのであれば「=SUM($A1:$C3)」のように列のアルファベットの前だけ「$」を付けます。これは下にコピーする場合は相対ですが、右にコピーする場合にAからCの列が固定されます。よって、右にコピーする時に、参照する列を固定したい場面で設定します。
行だけ固定するのであれば「=SUM(A$1:C$3)」のように行の数字の前だけ「$」を付けます。これは右にコピーする場合は相対ですが、下にコピーする場合は1から3行目が固定されます。よって、下にコピーする時に、参照する行を固定したい場面で設定します。
複合参照は九九表などのクロス集計の場面で利用します。