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グラフと印刷

グラフの作成

このセクションでは、グラフ作成についてご紹介します。表は具体的な数値が取り上げられ、主に売上状況や実績などを一覧表として見せたい時に作られます。しかし、数値のみを眺めて、どのくらいの変化があるのかを把握するには時間がかかります。グラフは、視覚的な効果で微妙な動向の変化を直感的に見せることができます。人間にとって、数値が並べてある表よりも先に図形として作られたグラフのほうに目が向きます。効果的なプレゼンや結果を発表するような書類であれば、グラフを作ることで分かりやすいものになります。

グラフは、"グラフエリア"と"プロットエリア"で構成され、それらエリアはさまざまな"要素"で構成されています。
要素には、グラフタイトル、数値軸、凡例、ラベルなどがあります。ちなみに、数値軸とラベルには縦軸と横軸があります。

グラフの作成

「販売売上表」を使って、集合縦棒のグラフを作成します。
まず、グラフを作成する上で重要なことは、グラフ作成の始めに、表のどこからどこまでのデータを使ってグラフを作るかを指定することです。つまり、範囲選択しておくことです。選択する範囲が異なれば、思うようなグラフにならない時がありますので、しっかりとデータ内容を確認して選択してください。

ここでは、4月から6月までの販売売上を比較したい縦棒グラフにします。「A3」から「D7」までを範囲選択(①)します。[挿入]タブ(②)を選択し、[グラフ]ブロックの[縦棒]ボタン(③)をクリックします。種類の一覧が表示されますので、[2-D縦棒]の「集合縦棒」(④)をクリックします。

グラフを作成

縦棒グラフが表の上に重なって作成されます。直後はグラフは枠に囲まれています。この状態は、現在グラフが選択状態であることを意味します。上部のタブに、新たに[グラフツール]が追加され、「デザイン」「レイアウト」「書式」の3つのセクションがあることが分かります。
グラフの選択を解除するには、グラフの外でクリックします。同時に[グラフツール]タブもなくなります。

以前のバージョンでは、ウィザードを使ってグラフを作成しましたが、2007バージョンではグラフの種類を選ぶだけですぐに作成されるように改良されました。細かな修正を要することが多くなったようですが、やり方は[グラフツール]から行なうので、直感的に変更することができます。

グラフの移動

作成直後は、表の上に重なって表示されます。グラフを移動して、表と重ならないようにします。また、グラフの大きさを調整してみます。
グラフ上をポイントして、「グラフエリア」と表示されるとことからドラッグ操作で移動させます。グラフが移動している時は、白い四角でグラフが表されますので、左側はA列の左に合わせ、表の真下あたりまで移動させます。

グラフが移動します。さらに表とグラフの位置関係を変更したい時、同様にグラフエリアをポイントしてドラッグ操作で行ないます。

グラフの移動の結果

グラフの大きさを変更する

表とグラフの大きさのバランスを整えるのであれば、グラフのサイズを調整します。
グラフ周りの枠をポイントして、矢印形状にしてドラッグ操作で幅や高さを調整できます。幅と高さを同時に調整したい時は、グラフの右下の角をポイントしてドラッグ操作します。角であれば4隅のどこでもかまいませんが、通常左上の端を基点としてサイズを調整することが多いようです。

2007バージョンから数値でグラフサイズを調整することが簡単にできるようになりました。数値を変えるとすぐに反映されるので、微妙なサイズ調整を確認しながら行なえます。
[グラフツール]の[書式]タブを選択し、[サイズ]ブロックの縦を「7cm」、横を「11cm」にします。

縦横比を変えないでサイズを調整する時は、[サイズ]ブロックの右下隅の[ダイアログ起動ツール]ボタンをクリックして、[サイズとプロパティ]ダイアログボックスを表示させ、[サイズ]タブの[拡大/縮小]の「縦横比を固定する」にチェックを入れます。

サイズとプロパティダイアログボックス

グラフの大きさは、グラフの内容に影響することもありますので、文字や数値の大きさや細かな変化を確認しながら調整します。

グラフの編集1

グラフを作成し、サイズとグラフの適切な場所に移動したら、次にグラフの編集を行ないます。
作成直後のグラフには、グラフのタイトルやラベルがありません。それらの要素を追加して、見やすいグラフに作り上げます。

グラフタイトルの追加

作成したグラフのタイトルを表示します。以前のバージョンでは、ウィザードの途中にグラフタイトルを設定できましたが、2007バージョンからは作成後に追加する必要があります。また、タイトルの表示をグラフの真上に表示、またはグラフ自体と重ねて表示できる2通りを選べるようになりました。

ここでは、グラフの真上に表示させます。まず、グラフ自体が選択(①)されていることを確認します。
[グラフツール]の[レイアウト]タブ(②)を選択します。[ラベル]ブロックの[グラフタイトル]ボタン(③)をクリックし、[グラフの上](④)でクリックします。

グラフの真上に「グラフタイトル」と表示されたテキストボックスが表示されます。中でクリックし、文字をすべて削除してから、新たにグラフのタイトルを入力します。ここでは、「第1四半期 売上表」と入力しています。

タイトル文字の入力

タイトル文字を入力後に確定したい場合は、グラフエリアでクリックするか、グラフの外でクリックします。要するにタイトルバー以外のところでクリックすれば確定されることになります。他の要素を編集する場合も同様の確定手順となります。

行と列の切り替え

現在のグラフを見ると、商品ごとの各月の売上を表しています。しかし、タイトルが第1四半期とされたので、各月における商品の売上のグラフのほうが分かりやすいです。そこで、商品名と各月の項目を入れ替える操作を行います。

表のほうを見てもらうと、商品名は列、各月は行にある項目です。と言うことは、グラフでは列がX軸、行がY軸で表されていることになります。グラフのX軸とY軸を入れ替えるには、表の列と行を入れ替えれば良い事になります。
[グラフツール]の[デザイン]タブ(①)を選択します。[データ]ブロックの[行/列の切り替え]ボタン(②)をクリックします。

行と列の項目が入れ替わることで、グラフの表示も月毎の各商品の売上として表示されます。

行列を入れ替えただけで、違った角度で売上の分析ができます。月で一番売れた商品を見たいのであれば、X軸を月にするとすぐに分かります。各商品の売上推移を見たいのであれば、X軸を商品名にすると把握できます。

ラベルの追加

軸ラベルという要素があります。X軸、Y軸のラベルのことで、X軸を横軸ラベル、Y軸を縦軸ラベルと呼びます。
ここでは、横軸ラベル「2007年」、縦軸ラベルには、「単位:千円」と表示されるように軸ラベルを作成します。

まず、グラフが選択されていることを確認して、[グラフツール]の[レイアウト]タブ(①)を選択します。[ラベル]ブロックの[軸ラベル]ボタン(②)をクリックし、[主横軸ラベル]-[軸ラベルを軸の下に配置](③)をクリックします。

X軸の下にラベルのテキストボックスが表示されます。「2007年」と入力します。ラベルが選択されていれば、数式バーで文字を書いて確定しても、ラベル内に文字が表示されます。

横軸ラベルに入力

次に縦軸ラベルを作成します。[グラフツール]の[レイアウト]タブが選択されていることを確認します。再度、[軸ラベル]ボタン(①)をクリックして、[主縦軸ラベル]-[軸ラベルを水平に配置](②)をクリックします。

数値軸となるY軸の左側にラベルのテキストボックスが表示されます。「単位:千円」と入力します。
縦軸ラベルを作成するとグラフの幅が狭くなります。グラフエリアの幅の中で、ラベルを追加するとその分グラフは小さくなります。

縦軸ラベルに入力

水平にラベルを作成したので、グラフの幅が小さくなりました。そこで、縦軸ラベルを上のほうに移動して、グラフの幅を広く調整します。

縦軸ラベルが選択して、枠の上でポイントして上のほうへドラッグ操作で移動させます。

ラベルを移動したら、グラフを左端いっぱいに広げます。グラフは、"プロットエリア"の中に描かれていますので、このプロットエリアの幅を調整することになります。
プロットエリアとポップアップされるところでクリックします。

プロットエリアを選択する

プロットエリアが選択されると周囲に丸いハンドルが表示されます。左中央のハンドルをグラフの左端までドラッグします。
丁度縦軸ラベルの下ぐらいに数値ラベルが縦に並んでいるようにします。

タイトルやラベルなどの要素を追加すると、このグラフを見る人にとって分かりやすさを提供できます。補足としての意味もありますので、なるだけさまざまな要素を追加してグラフの意味を表現すると良いでしょう。

次のページはグラフの種類を変更させ、グラフ専用シートへの移動をご紹介します。