業務の流れや進め方を業務プロセスといいます。
業務プロセスをモデル化するときには、モデリング手法を用います。代表的なモデリング手法として、E-R図やDFDなどがあります。
業務プロセスモデル化の次には、業務プロセスを分析して、改善する仕組みを考えます。
改善方法の一つに、BPR(ビジネスプロセスリエンジニアリング)があり、従来の業務プロセスを見直して、業務の流れや個々の業務内容を改善して、再構築を行います。
また、業務はPDCAサイクルで管理されます。
業務プロセスの問題点と改善点の解決手法
名称 | 説明 |
---|---|
BPR | ビジネスプロセスを再構築することにより、業務スピードの向上や、人件費の削減、競争優位の創出が可能になる手法。 |
BPMS | 業務管理手法の1つで、業務の流れを単位ごとに分析、整理することによって問題点を発見し、最適な作業に改善する管理手法です。管理と改善は一回性のものではなく、一定のサイクルをもって常に行われる点が特徴。 |
BPO | 業務の一部を外部企業に委託すること。 |
ワークフローシステム | 業務の流れを図示したり、ルール化を行ったりすることで、ネットワーク上で効率よく業務が流れるようにする仕組みを指します。ミスの軽減や確認といった効果が望め、業務の効率化に役立つ。 |
ジャストインタイム | 必要なものを、必要な時に、必要な分だけ用意するための管理手法。 |
業務改善
業務改善は、まず現状の業務を分析し、どのような問題点があるかを明らかにします。
現状の分析
理解と分析の手助けとなる「モデル化」という方法を活用します。
モデル化は、大量で複雑な情報から肝心な部分を取り出して、分かりやすく図やグラフ化します。
手法 | 内容 | 代表例 |
---|---|---|
データ主導型 | データの流れ、変化を処理業務との関係に単位を分散し、データ中心にモデル化 | DFD図 E-R図 |
作業主導型 | 定型的な処理業務の流れを、その作業手順と機能に分散し、モデル化 | ワークフロー分析 ワークサンプリング |
ワークフロー分析
ワークフローとは、企業における一連の業務手続きの流れのこと、または一連の流れを図式化したもののことです。
BPO(Business Process Outsourcing)
企業などが自社の業務の一部を外部の専門業者に企画・設計・運営まで一括して委託することです。
アウトソーシングとの大きな違いは、業務の委託範囲です。例えば、情報システムのアウトソーシングでは、システム・インテグレーターやベンダーなどがシステム構築と運用・保守を行うという形が主流でである一方、BPOでは、企画立案の段階から当該業務システムだけでなく業務そのものを含めて丸ごと外部企業に委託します。
導入効果としては、より低い業務コストで従来よりも高い品質のサービスを調達できます。
PDCAサイクル
- 現行業務の分析(現在の業務を分析して、モデル化)
- 問題発見と業務改善(Act)
モデル化した現行業務を見直し、改善します。 - 業務設計(Plan)
改善された業務をもとに、新業務モデルを設計します。 - 新業務モデルの実行(Do)
新業務モデルを実行します。 - モニタリング・評価(Check)
新業務モデルを監査・評価し、問題点が見つかったら改善します。
業務プロセスの分析・改善手法
- ビジネスプロセスエンジニアリング(BPR)
- 業務のプロセスを再設計し、情報技術を十分に活用して、企業の体質や構造を抜本的に変革することです。
- ビジネスプロセスマネジメント(BPM)
- 業務改善を継続して実施していく活動のことで、業務プロセスを「分析-改善-導入-運用」のサイクルで繰り返し実施していきます。
- セールスフォースオートメーション(SFA)
- 営業活動にITを活用して営業効率と品質を高め、売上・利益の大幅な増加や顧客満足度の向上を目指す方法です。
- ワークフローシステム
- 業務の流れを図示したりルール化したりして、ネットワーク上で効率的に業務が流れるようにする仕組みのことです。
- 業務の内容を把握し、調査・分析して問題の発見・解決を図り、業務改善を進めます。
- 業務内容を把握するには、業務に関する様々な情報(データ)を集め、整理・分析します。このときに、表計算ソフトを利用して、グラフやパレート図、散布図などを作成するなど、オフィスツールを活用すると効率よく作業できます。
- 問題解決において、プレーンストーミングやKJ法などは、複数の面画で行うことが原則ですが、個人で自分の業務について行ってもかまいません。
- 業務改善にITの活用は欠かせません。
【業務プロセス】