スピル機能は、Excel 2021およびMicrosoft 365から導入された革新的な機能です。従来、数式を入力したセルだけでなく、隣接するセルにも自動的に結果を表示することができます。スピルを利用した数式を「動的配列数式」と呼びます。
まるで数式がセルから溢れ出すように結果が広がることから、この名前が付けられました。
この機能は、データ分析やレポート作成などの作業を大幅に効率化することができます。従来の手作業によるコピー&ペーストや複雑な数式の記述が不要になり、ミスも減らすことができます。
例えば、「=A2:A5」と入力すると、A2からA5までの値が隣接するセルにスピルされます。ちなみに「スピル(spill)」とは「溢れる、こぼれる」という意味です。
スピルされたセルは「ゴースト」と呼ばれ、数式を直接編集したり削除したりできません。ゴーストのセルに値を入力するとスピルエラーが表示されます。スピル機能には、以下のようなメリットがあります。
また、スピル機能には以下のような注意点もあります。
スピル機能に対応した関数には以下のような関数があります。
スピル機能に対応した関数は、次々に追加されているのが現状です。これからは、スピルを使った数式づくりが主流になるでしょう。