プロジェクトマネジメントの対象となるスコープ、タイム、コスト、品質、人的資源、コミュニケーション、リスク、調達の8つの知識エリアを統合的に管理すること。
プロジェクトの目標を達成するために必要な成果物とタスクを、プロジェクト期間を通じて定義していき、その内容をやり遂げることを保証すること。プロジェクトの成功/失敗に大きく影響を及ぼします。
プロセス | 主要成果物 | 説明 |
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プロジェクトの立ち上げ | プロジェクト憲章(チャーター) | プロジェクトの基本事項(目的・目標・主要成果物、概略予算・見積もりなど)を定義 |
スコープ計画 | スコープ記述書 | 必要な成果物を定義 |
スコープ定義 | WBS | 成果物を遂行するためのタスクを定義 |
スコープ検収 | 検証(検収)後成果物 | 成果物の検証(検収) |
スコープ変更管理 | 変更後スコープ | 成果物とタスクの見直し(変更) |
プロジェクト開始前の計画段階に必要な作業を洗い出しスケジュールを作成し、そのスケジュールの予定と実績を管理していくこと。
重要な点は、スケジュール作成時点では、納期やフェイズの終了時など重要なマイルストーンに大きな影響を与えないことに重点を置き、予定と差異が見られたときに迅速に適切な対応を取るということです。
プロセス | 主要成果物 | 説明 |
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作業定義 | 作業リスト、WBS更新版 | スコープ定義で作成したWBSに基づき、実際の作業に分解する。 |
作業順序設定 | プロジェクトネットワーク図 | 作業間の順序関係を定義する。 |
作業所要時間の見積もり | 作業ごとの所要時間見積もり | それぞれの作業を完成させるために必要な所要時間を見積もる。 |
スケジュール作成 | プロジェクトスケジュール | 作業の開始日・終了日を決定する。 |
スケジュール管理 | ロジェクトスケジュール更新版 | 進ちょく度を測定し、スケジュール変更の管理を行う。 |
PERTとは、製品開発の日程計画を立てる時の技法で、複雑な仕事の処理順序の関係をアローダイアグラムによって表現し、プロジェクトの開始から終了に至るまでの仕事の処理時間に余裕のない経路(クリティカルパス)を明確にして、予定工期までにプロジェクトを完成できるかどうかの計画の実行可能性を検討し、管理の重点を明らかにする手法です。
クリティカルパスは、(1)→(2)→(3)→(4)→(5)→(6)となり、合計20日かかります。
作業Eの最遅開始日を求めるには、作業Gの最遅開始日は20-3=17日。
よって、17-4=13日という日にちが、作業Eがぎりぎりその日に開始すれば作業全体の遅れが生じない日となります。
承認された予算内でプロジェクトを完了させることを目的とし、他のマネジメント領域と同様、「Plan-Do-See-Action」のサイクルになっています。つまり、プロジェクト期間中、コスト見積もりは常に見直され、最新の状態に保たれていなければならないということです。
プロセス | 主要成果物 | 説明 |
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資源計画 | 必要資源量 | 機器など物理的にどのくらいの資源が必要かを決定する。 |
コスト積算(見積もり) | コスト見積もりなど | プロジェクトの完成費に必要な資源の予想コストの合計。 |
予算設定(時系列配分) | コストベースライン(時系列予算配分) | コスト実績を管理するために時系列に予算を配分したもの。 |
コスト管理 | 改定コスト見積もり | 進ちょく度を測定し、コスト見積もりの変更管理を行う。 |
名称 | 説明 |
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ファンクションポイント法 | ソフトウェアの持つ機能の数をもとに、そのソフトウェアの規模を測定する手で、ソフトウェアの開発費用や工数などを算定する際に使われる。 |
三点見積法 | 楽観値、期待値、悲観値の3 つのシナリオに基づいて、予想される結果を評価する方法。 |
類推見積法 | 経験値による見積もりであり、過去の類似の開発事例から開発規模を類推する手法。 |
ボトムアップ見積法 | コスト見積りの中で一番重要なやり方、なるべく一番下のレベル、例えばアクティビティレベルでコストを見積もり、それを足し合わせるという手法。 |
LOC法 | プログラムステップ数(LOC:LinesOf Code)に生産性を掛け合わせておこなう見積もり。要求仕様から開発するプログラムのコード数を推定し、そのコード数と1コード当りの生産性から全体の工数を見積る。 |
COCOMO法 | 開発するソフトウェアの行数を把握し、その行数に補正係数を掛け合わせて開発工数に換算する手法。 |
プロジェクトのニーズを確実に満足させるためのプロセスであり、品質方針、目標および責任を定め、それら達成するために、品質計画、品質保証、品質管理、および、品質改善を実施していくこと。
プロセス | 主要成果物 | 説明 |
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品質計画 | 品質マネジメント計画書など | プロジェクトの計画プロセスにおいて品質を保証し改善してくための組織構造、責任、手順、プロセス、および、経営資源を定義したもの。 |
品質保証 | 品質改善 | プロジェクトの実行プロセスにおいて、プロジェクトの成果物とプロセスが適切な品質かどうかを保証するために行う活動。 例)品質監査など。 |
品質管理 | 品質改善 (検査に対する)受け入れの決定プロセスの調整など |
プロジェクトのコントロールプロセスにおいて、プロジェクトのあらゆる活動結果が適正かどうかを判断するために、結果をモニタし問題があれば必要に応じて対応していくこと。 |
組織(人的資源)マネジメントは、プロジェクトに関与する人々を最も効果的に活用するために必要なプロセスからなります。
プロセス | 主要成果物 | 説明 |
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組織計画 | ・組織(体制)図 ・役割(責任)分担表 ・要員マネジメント計画書ほか |
プロジェクトにおけるチームおよび個人の役割、責任、報告関係を明確にする。 |
要員調達 | ・プロジェクトメンバーのアサイン ・プロジェクトチーム名簿 |
必要な人的資源を実際にプロジェクトにアサインし業務遂行可能な状態にする。 |
チーム育成 | ・業務遂行能力の向上 ・業績評価への基礎情報 |
メンバー個人の育成とチームとしてのパフォーマンスの最大化を両面からアプローチする。 |
名称 | 説明 |
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ベンチマークテスト | システムの処理能力を比較するためのテストで、標準作業を設定し、それぞれの製品で実行に要する処理時間などを測定することで性能を比較する。 |
ウォークスルー | エラーの早期発見を目的として、少人数で短時間に行うレビュー方法。 |
レビュー | 上位者が下位者の作成した成果物を確認し、修正指示や承認を与える作業。 |
テスト | ソフトウェアのバグを発見し、当初通り正しく動作するかを確認して、品質を評価する作業。 |
管理図 | 品質特性の変動を時間軸でプロットし、不良品やエラーの発生といった異常値を検出するために利用される図。 |
コミュニケーションマネジメントは、プロジェクト情報の生成、収集、配布、保管、廃棄をタイムリーかつ確実に行うために必要なプロセス。
プロセス | 主要成果物 | 説明 |
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コミュニケーション計画 | ・コミュニケーションマネジメント計画書 | 誰が、誰に、いつ、どのような情報をどのような手段で提供するかを決定する。例えば、会議体や個人スケジュール、プロジェクトの連絡事項の通知方法、議事録の作成者と配布・回覧方法の定義など。 |
情報配布 | ・プロジェクト記録 ・プロジェクト報告書 ・プレゼンテーション |
必要とされる情報を適切な手段で適切なタイミングで関係者に実際に提供するプロセス。ちなみにプロジェクト記録とは、連絡文書、議事録などのプロジェクト文書を指す。 |
実績報告 | ・実績(進ちょく)報告書 ・変更要求 |
プロジェクトの目標達成に向けて、どのように資源が使われており、どの程度達成されているかを関係者に知らせるための情報を収集し配布すること。 |
完了手続き | ・プロジェクトの公式記録 ・プロジェクトの終了 |
プロジェクト、または、フェイズの目標達成、あるいは中断や中止による終了時に行う作業を指す。 |
プロジェクトのリスクを識別し、分析し、リスクに対応するための系統的なプロセスで、プロジェクトの目標に対してプラスに働く事象には、それが起こる確率とその発生結果が最大となるように、マイナスに働く事象については、逆に最小となるようにすること。
プロセス | 主要成果物 | 説明 |
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リスクマネジメント計画 | リスクマネジメント計画書 | 個別のリスクに対する計画書ではなく、プロジェクトの計画時点で、プロジェクトで発生するリスクをどのようにマネジメントしていくかを決めること。 |
リスク識別 | 認識されたリスク、トリガーなど | 関係者からの話や、成果物のレビューなどを基にプロジェクトのリスク事象を把握する。 |
定性的リスク分析 | リスク優先順位リストなど | 認識されたリスクを「現実のものとなった場合の影響度」と「発生確率」の2つの観点から優先順位で評価する。 |
定量的リスク分析 | 定量化したリスクの優先順位リストなど | 優先順位付けされたリスクを数量的に分析し、各リスクがプロジェクトに与える影響を考慮し、どのリスクにどの程度注力するかを決める。 |
リスク対応計画 | リスク対応計画書など | 個別のリスクへの対応策で、負の要因は、発生しないような対処、発生時の影響を最小限にする施策を「リスク対応計画書」に取りまとめる。 |
リスクの監視・コントロール | 迂回(うかい)策の計画など | いったん識別されたリスクは、必要がなくなるまでプロジェクト期間を通じてモニタし続ける必要がある。 |
プロジェクト調達マネジメントとは、プロジェクト・スコープを達成する目的で、母体組織の外部から物品やサービスを取得するために必要な一連のプロセスで構成されます。
プロセス | 主要成果物 | 説明 |
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調達計画 | 調達マネジメント計画書、作業範囲記述書(SOW) | 「調達マネジメント計画書」は、調達プロセスをどのようにマネジメントしていくかを決めること。「作業範囲記述書」(SOW :Statement of Work)は、外資系企業では一般的に用いられており、納入者(受注者)が実施する作業、納品する成果物などの契約範囲を記述するもの。 |
引き合い計画 | 調達文書、評価基準ほか | 「調達文書」は、さまざまな呼び名があるが、一般的にいう「RFP」(Request for Proposal:提案依頼書)のこと。「評価基準」は、どういう基準で協力会社を選定するかを定義したもの。 |
引き合い | 提案書(の受領) | 協力会社から提案書(見積書)を受領する。 |
発注先選定 | 契約 | 提案書を比較検討し、候補企業と内容の確認や条件交渉を行い合意に達したら、お互いの責任と義務を明文化し契約を取り交わす。 |
契約管理 | コレスポンデンス | 「コレスポンデンス」とは、協力会社との対応履歴のこと。 |
契約完了 | 契約ファイルほか | 「契約ファイル」は、一連の成果物、書類をひとまとめにしたもの。納品・検収が終了し、承認印も終えた状態のプロジェクト契約書類、成果物一式のこと。 |