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ネットワーク

第4幕

皆さんが利用しているインターネットは、ネットワークの中でも世界規模のネットワークだと言えます。では、ネットワークは何の目的のためにあるのかを考えたことはあるでしょうか。今日は、二人の会話の中でネットワークの目的を覗いてみましょう。

「さて、ナーニちゃん。ネットワークの本来の目的はなんだろうね。」


「ちゃんと考えたことないけど、ゲームやったり、チャットをやったりするためのものではないですか?」


「それは結果的にそのようなことができるってことだね。」


「じゃ~~、ブログをやって他の人に見てもらうとか、家にいてもお買い物ができたりするのが目的かな~~。」


「ネットワーク(インターネット)を使えば、いろいろと便利であることは確かだけど、ネットワークの最大の目的は、『共有』するってことだよ。」

「共有?きょうゆう~~?」


「国語辞書を引くと『一つの物を二人以上が共同で持つこと』と書いてあるよ。」


「じゃ~、コンピュータ(パソコン)1台を二人以上で使えるってこと?」


「ちょっと違うね。意味は同じように聞こえるけど、本来はコンピュータの中のデータをお互いに利用し合えることになることだね。」

「ああ~、お互いにデータを渡したり、もらったりすることがネットワークでできたんだから、ネットワークはお互いのデータを利用し合うことが可能なんですね。」

「そうだよね。だから、データを共有することが目的なんだよ。」


「ネットワークを使ったら、お互いに遠くに離れていても、データをすぐに渡せるし、大きなデータだって送れるもんね。すごいや!」

「実は共有できるのはデータだけではないんだよ。」


「他にどんなものが共有できるんですか?」


「良く利用されているのが『プリンタ』の共有だね。最近、会社内のオフィスには複数のパソコンを導入しているところが多いよね。だけど、オフィス内にはプリンタが1台か2台ぐらいしかないよね。」

「パソコン50台あって、プリンタが50台もあったらお金がかかりますよね。」


「パソコンは社員一人に1台と言う使い方は自然だけど、プリンタは一人1台ということは考えられないよね。だって、一人がプリンタを使う時間と言えば、一日に多く使っても数分ぐらいだろう。それに、使わない日もあるだろうしね。」

「私もプリンタを良く使う時って夏と冬ぐらいかな・・・。」


「ん?なんで夏と冬?」


「暑中見舞いと年賀状!」


「・・・・・・。」


「じゃ~、話を戻して。プリンタ1台をオフィスのみんなが使えるようにできれば、プリンタも効率的に使えるし、コストも安くなるよね。だから、プリンタをネットワーク上で使えるようにすることで、プリンタの共有ができるんだ。」

「データだけではなく、プリンタのような機器もみんなで仲良く使えるのが、ネットワークの便利さなんですね。」


「それと、もうひとつ共有できるものがあるんだ。何だと思う?」


「まだあるんですか?なんだろう。」


「さっき、ナーニちゃんがブログができたり、チャットができたりと言ってたじゃないか。」


「ブログやチャットはデータではないんですか?」


「確かにそれらはデータだけど、もっと違う角度から見てごらん。」


「違う角度?こうかな~~。ああかな~~。」


「ナーニちゃん、顔を斜めにして何しているの?」


「いえ、ただ角度を変えただけでして・・。」


「(無視、無視。)
3つ目の共有は、『知識・情報』の共有だよ。ネットワークで実現できるものとして、メール、ホームページ、チャット、掲示板などがあるよね。これらを良く見ると相手の考え方や思い、こだわりなどが読めるよね。それに、ホームページで、調べ物をする方が多いと思うけど、これって書いた人の自分の知識を提供しているから、実現できるからだよね。チャットだって、掲示板だって、お互いの知識や情報を使って会話をやっていると言えるよね。」

「なるほど!買い物だって、ネットショップの情報を通じてお買い物できるんですものね。」


「ネットワークの本来の目的が『共有』であることは理解できたかい?」


「はい。共有できることで、お互いに仲良くできるものね。」


「でも、くれぐれも悪意の共有はしないようにね。ネットワークは便利な半面、犯罪にも利用されやすいからね。
そうそう、ナーニちゃん、いつ言おうかと思っていたけど、これからネットワークで共有しない?」

「ええ、、、いいですが、なんで今言うのですか?」


「だって、共有だから。きょうゆう。今日言う。・・・・・。」


「先生。じゃ~ね~。(退散!)」


ネットワークの本来の目的は、お互いのコンピュータ内のデータを利用し合えることを前提に考えられました。ただ、通信と言っても、会話のためだけではなく、コンピュータ内の利用できるデータを交換し合えるからです。一般的に、コンピュータ内のデータを「資源」と言います。資源を「リソース」とも呼びます。ネットワークは、これら資源(リソース)を共有しあえることが本来の目的です。ただ、資源は単なるデータ(ファイルやディレクトリ)だけではなく、プリンタなどのハードウェアやプログラムなどのソフトウェア、さらにはコンピュータを利用するユーザなどを指すことがあります。

【第4幕:ネットワークの目的】